帯状疱疹を予防しましょう
2021年12月01日
帯状疱疹は、痛い皮膚病の代表的なものの一つです。水ぼうそう(水疱)に罹った後、ウイルスが体に潜伏し、免疫力が落ちた時に再活性化して神経に沿って片側の、限られた範囲に水疱と神経痛があらわれます。7割くらいの患者さんは1か月以内に痛みが治マリますが、一部の人では後遺症として痛みが数か月から何年も続き(疱疹後神経痛)、日常生活に支障をきたすことがあります。顔面に発症した場合は、視力低下や顔面神経麻痺、めまいなどを伴うこともあります。帯状疱疹はいつ、どの部位にでるかわかりません。基礎疾患のある人や高齢者では重症化や後遺症のリスクが高いため、帯状疱疹ワクチンの予防接種が推奨されています。 帯状疱疹ワクチンが接種できるのは水ぼうそうの既往のある50歳以上の方です。過去に帯状疱疹にかかったことがある方も接種できます。ワクチン接種や関連する診療費用に健康保険は使えません。全て自費診療になります。また、自費診療は保険診療と同じ日には行えません。 現在使用できるワクチンは2種類あり、それぞれの特徴を表にまとめました。
長野中央病院 皮膚科 医師 山崎 自子
ビケン シングリックス ワクチンの種類 生ワクチン 不活化ワクチン 発症抑制効果 50 〜 60% 90%以上 疱疹後神経痛抑制効果 約 50% 90%以上 投与方法・回数 皮下・1回 筋肉内・2回 効果持続期間 約5年 約10年 組合員(費用)
※事前診察料 1,100 円+税がかかります5,238 円 41,200 円(2回分) 副反応 局所の腫れ・発赤・ 痛み 局所の腫れ・発赤・痛み
筋肉痛・倦怠感注意事項 免疫抑制状態では
使用できない
生ワクチンは、毒性を弱めた病原性の低いウイルスを感染させるため、抗がん剤や免疫抑制剤使用中、HIV患者など、現在免疫が低下している方には使用できません。毒性を弱めたウイルスが徐々に体内てで増殖して免疫を高めるために、1回の接種ですみます。
不活化ワクチンはウイルス表面のタンパク質に免疫賦活剤を添加することで免疫を誘導するもので、ウイルスは体内に入らないため免疫が低下している方にも使用できますが、免疫賦活剤の影響で副反応が起きやすくなります。
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