民医連について

民医連とは?

私たちの事業所は民医連に加入しています

 長野医療生協の事業所は、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)長野県民主医療機関連合会(長野県民医連)に加盟しています。民医連は、医療機関や介護事業所などの連合体です。
 戦後、医療に恵まれない労働者や農民、低所得者の切実な医療要求に応える運動に合わせて、民主的な医療機関が全国につくられました。その後、全国的に統一した運動をすすめようと、1953年に全日本民医連が結成されました。それから半世紀、地域の人びとが切実に求める医療にとりくみ、社会保障を充実させる運動をすすめ、災害救援、環境改善などの社会問題や戦争政策に反対する立場から平和のとりくみにも力を入れてきました。
 全日本民医連は、2007年2月現在、病院153、診療所595(歯科を含む)、保険薬局、訪問看護ステーション、介護老人保健施設など1750を超える事業所が加盟しています。全国47都道府県すべてに事業所があり、「いつでも、どこでも、患者の立場に立って親切でよい医療を行う」ことを掲げ(民医連綱領、医療・福祉宣言)、医療・介護活動を展開しています。
 「無差別・平等の医療」を基本理念とし、お金の心配なく、安心して入院できるよう差額ベット料を徴収していません。また、阪神淡路大震災や新潟中越地震では職員を災害時ボランティアとして派遣するなど救援活動もしています。

民医連綱領

1.人権を守り、ともにつくる医療と福祉

 私たちは、信頼、納得の医療と福祉を共同の営みとして実践します。そのために医療と福祉への患者・住民参加を何よりも大切にし、情報の公開と共有を基礎に安全性を高めます。医学医療の進歩、高齢社会の到来や生活不安の増大のなかで、地域からの期待や要求も変化します。私たちは、医療と福祉の公共性を守る運動をすすめながら、生活や人生の質を高められる技術や施設など、新しい課題にも挑戦します。

2.地域に根差す保険・医療・福祉ネットワーク

 ますます厳しくなる生活や労働、そして健康の問題を解決するうえで、地域ネットワークの強さと細やかさが大切です。私たちは、他の医療・福祉施設や行政、ボランティアなど、関係する人びととの交流や共同の取組みを大事にします。そして、私たちへの期待や意見にしっかり耳を傾け、より開かれたネットワークをめざします。

3.安心して住み続けられる街づくり

 子どもたちが健やかに育ち、高齢者や障害をもつ人が安心して暮らせるまちは、すべての住民にとって住みやすいまちです。これからは、行政の責任と同時に、自治への積極的な住民参加が求められる時代です。私たちは、地域全体が健康になることをめざし、暮らしと雇用・教育・環境・文化などのまちづくりの活動に参加します。

4.憲法と平和、福祉の国づくり

 日本国憲法は、不戦を誓い、国民の生存権を保障した世界に誇れるものです。その大切な憲法がこわされようとしている今、あらゆる人びとと力をあわせて、平和を脅かす動きや憲法そのものの改悪に反対します。そして私たちは、社会保障制度の充実をはじめ、憲法が暮らしのなかに生かされ、人間の尊厳が何よりも大切にされる国づくりの運動に合流します。

5.非営利・協同の組織としての発展

 私たちの組織や施設は、地域の財産です。社会的使命をかかげ、事業や運動をすすめる非営利・協同の組織が世界的に発展しており、私たちもその一員として国際交流を深め、経験や教訓を学びます。住民と医療・福祉の専門職が、営利を目的とせず、自主的に設立し、民主的に管理運営する多様な事業の発展方向をさらに探求します。

6.地域とともに歩む専門職の育成

 病気や障害をもつ人びとの苦しみや生き方に共感し、地域のなかで学び成長する専門職の育成をすすめます。私たちの事業と運動の前進には、科学性・社会性・倫理性をふまえた鋭い人権感覚をもつ専門職が必要です。多くの学生に体験の場を提供し、あるべき医療と福祉をともに考え、民医連への参加を呼びかけます。