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転倒にご用心! 〜家庭でできるケガ予防の工夫〜

【長野中央病院医局から】

「つまずいて転んでしまった」「立ち上がったときにふらついて倒れた」ーー高齢になるほど増えるのが「転倒」です。転倒は単なるケガにとどまらず、骨折や寝たきりの原因にもなるため、予防がとても大切です。今回は、転倒の原因と予防法について紹介します。

なぜ転びやすくなるの?

年齢とともに、筋力やバランス感覚、視力が低下し、ちょっとした段差や滑りやすい床で転びやすくなります。以下のような要因が重なると、転倒のリスクは一気に高まります。

・足の筋力の低下
・薬の副作用(ふらつきや眠気)
・視力の低下
・暗い室内、床に置いた物
・すべりやすい靴下やスリッパ

家庭でできる転倒予防のポイント

転倒を防ぐには、「からだの対策」と「住まいの対策」が重要です。

①からだの対策
・筋力をつける体操や散歩を習慣に→1日10分でも継続が大切です。
・栄養をしっかり摂る→筋肉の材料となるたんぱく質やビタミンDを含む食品(魚・卵・豆腐など)を意識してとりましょう。
・ふらつきを感じたら医師に相談→薬の影響や病気の可能性があります。

②住まいの対策
・段差に注意→玄関や敷居にはスロープや手すりを設置しましょう。
・明るい照明を→夜間は足元灯をつけましょう。
・床に物を置かない→電気コードや新聞紙なども転倒の原因になります。

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転倒は予防できる

表の中で2つ以上当てはまる場合は、転倒のリスクがやや高めです。転倒は「ちょっとした不注意」ではなく、生活や体の変化が積み重なって起こる〝予防できる事故〟です。住まいを見直したり、無理なくできる運動を取り入れたりして、元気な毎日を過ごしましょう。

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