インフルエンザ流行の波に備えましょう
2025年10月14日

【長野中央病院医局から】
毎年冬になると、必ずと言っていいほど話題になる「インフルエンザ」。今年は早くも9月1日に長野市内の小学校で集団感染が確認されました。インフルエンザは「風邪と似た症状の病気」と思われがちですが、実はまったくの別物です。重症化することもあるので、注意が必要です。
インフルエンザってどんな病気?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる急性の感染症です。おもにA型とB型がありますが、毎年流行する型が異なるため、予防接種も毎年必要になります。
典型的な症状には、次のようなものがあります。
・急な発熱(38℃以上の高熱)
・関節や筋肉の痛み
・強いだるさ(全身倦怠感)
・のどの痛みや咳、鼻水など
症状が急激で全身に及ぶのが、普通の風邪との大きな違いです。
いつ流行するの?
インフルエンザは、例年11月頃から徐々に増え始め、1月から2月にかけてピークを迎えます。その後3月にかけて収束する傾向があります。
寒く乾燥した時期に感染が広がりやすくなるため、冬前のワクチン接種が非常に重要です。
どうやって予防すればいい?
インフルエンザの予防に効果的なのは以下の3つです。
・ワクチン接種…毎年秋(10〜11月)に接種を。発症予防だけでなく、重症化も防げます。
・手洗い・うがい…外出後の手洗いは基本!アルコール消毒も有効です。
・マスクと換気…特に人混みに出るときはマスクをつけ、室内はこまめに換気しましょう。
睡眠や栄養をしっかりとり、免疫力を高めることも大切です。
かかったかも…と思ったら?
発症後48時間以内に抗インフルエンザ薬を服用することで、症状を和らげ、回復を早めることができます。高熱や体の痛みが強い場合は、がまんせず医療機関を受診しましょう。
特に、高齢者、基礎疾患のある人、小さなお子さん、妊婦さんは重症化しやすいため、早めの対応が肝心です。