秋・冬の皮膚疾患の傾向について
2009年11月02日
秋・冬の皮膚のトラブルには次のようなものがあげられます。
①アトピー性皮膚炎の増悪化
②皮脂欠乏性皮膚炎
(手荒れ・足底のひびわれ・全身の乾燥など)
③脂漏性皮膚炎の増悪化
(頭部のフケ・顔面中心部などのカサカサ・痒みなど)
④末梢循環障害(しもやけなど)
⑤熱傷(やけど)
秋・冬から初春は、空気が乾燥し、寒さから暖房を使用したり、熱いお風呂に入ることから肌が乾燥しやすくなります。そのため、①②③⑤のようなトラブルが増悪・増加しやすくなります。 また、寒冷により循環が悪くなり、④が増えます。
暖房によるやけどが増加しますが、小さなやけどでもみくびらず、早めに皮膚科を受診してください。特に、アンカ・湯タンポによる低温やけどは見た目より深いことが多く、長びきやすいので早目の適切な治療が必要となります。
長野中央病院・皮膚科 医師 浅沼 美恵子