new!

花粉症の予防と対策〜今年は症状が出るかもしれない方へ〜

【長野中央病院医局から】

ある日突然、花粉症に

春先になると話題になる花粉症は、日本では多くの人が経験する身近な病気です。特にスギ花粉症は、日本人の約4割が罹患しているとされ、年齢に関係なく発症します。これまで症状がなかった方でも、「今年になって急に出た」というケースは決して珍しくありません。

実際に患者さんからよく聞かれるのが、「昨年は大丈夫だったのに、今年から花粉症になることはあるのですか?」という質問です。

結論から言うと、あります。花粉症は、ある日突然発症することがあり、正確な確率を一人ひとりについて示すことはできません。体は長年かけて花粉に少しずつ反応を覚え、ある年を境に症状として表に出ることがあります。大人になってから、あるいは中高年になってから発症する方も少なくありません。

花粉症の軽減対策は

花粉症を軽くするためには、まず花粉をできるだけ体に入れない工夫が重要です。外出時のマスクや眼鏡の着用、帰宅時に衣服についた花粉を払うことは基本です。花粉は晴れて風の強い日に多く飛ぶため、洗濯物は室内干しにする、換気の時間帯を工夫するなども効果的です。

次に、薬による治療があります。抗アレルギー薬は、症状が強くなってから使うよりも、花粉が飛び始める前や、症状が出始めた早い段階で使う方が効果的とされています。最近は眠くなりにくい薬もあり、仕事や日常生活に合わせて選ぶことができます。

体質改善の治療薬も

さらに、スギ花粉症には、症状を抑えるだけでなく、体質の改善を目指す治療として舌下免疫療法があります。これは、スギ花粉の成分を少量ずつ毎日舌の下から取り入れ、免疫をつけていく治療法です。

数年間継続する必要がありますが、症状が軽くなったり、薬がほとんど不要になる人もいます。スギ花粉症と診断された5歳以上が対象となりますが、毎日続ける必要があることや、効果に個人差がある点が注意点です。

花粉症は「ある年から始まる」ことも多い病気です。今年症状が出た方も、まだ出ていない方も、早めの対策と正しい知識が、つらさを減らす第一歩になります。気になる症状があれば、我慢せず医療機関へご相談ください。

目次