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お餅を安全に食べましょう。高齢者で増える窒息事故にご注意を

冬の季節にはお餅を食べる機会が増えるため、毎年のようにお餅による窒息事故が報告されています。特に高齢者は、加齢に伴い「咀嚼力(そしゃくりょく)」や飲み込む力「嚥下機能(えんげきのう)」が低下するため、粘りが強く形が残りやすいお餅は喉に詰まりやすい食品の一つです。

お正月などご家族と集まる機会が多い時期だからこそ、安全に食べるための工夫がより大切になります。

【長野中央病院医局から】

食べる前の準備で予防しましょう

予防の第一歩は、食べる前の準備です。お餅はできるだけ小さく切り、一口で無理なく食べられる大きさに整えましょう。食べる際は焦らず、時間をかけてよく噛むことが重要です。また、お茶や汁物で喉を湿らせてから口に入れると飲み込みやすくなります。

入れ歯を使用している方は、わずかな不具合でも咀嚼に影響が出るため、違和感があれば早めの調整をおすすめします。

事故が起きたらすぐに119番

万が一喉に詰まった場合には、まず落ち着いて周囲に知らせ、速やかに119番通報を行うことが最も重要です。自己判断で強い力を加える処置を行うと、かえって危険を伴うことがあるため無理は禁物です。救急隊の到着まで可能な範囲で見守り、必要に応じて指示に従ってください。

お餅は季節の楽しみとして多くの方に親しまれています。少しの注意で事故を大きく減らすことができます。高齢者ご自身とご家族が安心して食卓を囲めるよう、ぜひ日頃から意識してみてください。

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