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健康・病気の知識

“コロナ太り”にご注意を

   
長野中央病院 循環器内科 医師 深澤 晶
   季節は秋、少し涼しくなってきました。秋と言えば食欲の秋ですね。新型コロナウイルス感染症の流行により“コロナ太り”や“在宅勤務太り”といった問題も一部騒がれております。今回は、「肥満」について取り上げ、みなさんが「肥満」と向き合う一助にしていただけたら幸いです。

肥満とは

   まず肥満とは「脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI:body mass index)が25以上のもの」とされています。BMIは体重kg÷身長m÷身長mで計算されます。ただし、BMI は身長と体重から計算された値ですので、これだけでは筋肉質か脂肪過多なのかは区別できません。
   BMIではなく体脂肪率で肥満を定義すると、体脂肪率と死亡率には正の相関があることが知られています。厚生労働省のデータでは日本人の男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が肥満とされています。

肥満がもたらす健康被害

   肥満がもたらす健康被害は糖尿病、脂質異常症、高血圧症、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症など)、脳卒中など多岐にわたります。たとえばBMI ≦ 21を基準とした場合、糖尿病の罹患リスクは、BMI25では男性で約3倍・女性で約5倍という報告があります。

肥満の予防・改善のためにできること

   肥満の予防・改善のためには、摂取エネルギー(食事)を減らすことと消費エネルギー(運動)を増やすことが肝となります。巷では“〜ダイエット”が無数に存在しますが、前者2つが基板となり、その他はおまけ程度にすぎません。摂取カロリーに関して、是非一度計算してみることをおすすめします。
   通常、必要栄養量は体重×25〜30kcal/日となります(小児や活動量の多い場合は一概ではありません)。体重60kgの方であれば1日1500〜1800kcalとなります。そして、自分のその日の摂取カロリーを計算してみてください。意外にも間食によるカロリー摂取が多いことに気が付かされます。インターネットで食べた料理名とカロリーを検索すると出てきます。その他、アプリでカロリー計算をしてくれるものもあり便利な時代となりました。
   続いて運動ですが、運動をメインにやせるのは実際難しいです。たとえば、おにぎり1つは180kcalほどですが、これを消費するためには約1時間のウォーキングが必要です。適度な運動により筋肉をつけて基礎代謝をあげて、1日の摂取カロリーを抑えることが重要です。無理のない程度に、まずは一歩ずつできることから始めてみましょう。