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健康・病気の知識

花粉症って?

長野中央病院  内科医師 山越 信貴
長野中央病院
内科医師

山越 信貴
 花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状を起こす病気です。
 カビやダニ、ペットの毛・フケ等が原因の通年性のものに対して季節性アレルギー性鼻炎・結膜炎とも言います。現在、日本人の約20%(5人に1人)が花粉症といわれています。
 原因は単純な事ではなく、遺伝的な要因もあれば、環境によるところも多いとされています。

花粉症は増えている?

かぜと花粉症との症状の違い
 スギ花粉の増加、食生活の変化(高タンパクの食事)、大気汚染、ストレス社会、気密性の高い住居(アパート、マンション)の増加、過度の衛生環境などにより増えてきているといわれています。
 花粉症の人はこの10年で約2倍になっています。

どうして花粉症になるの?

抗原が体内に入る様子
 アレルゲンとなる花粉(抗原)が体内に入ると、それを異物と認識したリンパ球が抗体(IgE)を作ります。この抗体は、肥満細胞や好塩基球にくっつき、そこに再度アレルゲンが結合するとヒスタミンをはじめさまざまな化学物質を放出します。
 これらの化学物質が鼻水、鼻づまり、くしゃみを引き起こします。

治療法は?

1.薬物療法
 花粉が飛び始める2週間くらい前から抗アレルギー薬を服用することで発症の時期を遅らせ、シーズン中の症状を軽減できます。また結果的に使用する薬の量や回数を少なくすることもできます。  初期治療として使用されるのが、第二世代抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬などの抗アレルギー薬で、これに加えて症状に合わせて、点鼻薬・点眼薬や経口ステロイド薬が使われます。
2.減感作療法
 アレルゲンとなる花粉を少しずつ注射していき、アレルギー反応を弱めていく治療です。  治療には2〜3年かかります。ごくまれにショックなどの副作用を起こすことがあります。
3.手術療法
 レーザーや電気、薬剤などを使って鼻の粘膜を一部切除し、鼻づまりを改善させます。

日常生活での注意点は?

 基本は、花粉との接触を避けることです。
1.花粉の飛散情報を入手
 テレビやインターネットを利用し、花粉が多い日の外出はなるべく避けるようにしましょう。
2.身支度
 外出時には、マスクや眼鏡、帽子を着用。帰宅後は、うがい・手洗いをしましょう。
3.衣服やペットなどに付着した花粉を室内に持ち込まない。


今年はどうなる花粉症

 04年の猛暑により昨年の春はスギ・ヒノキ花粉が大飛散し、全国的に花粉症発症者が増えました。昨年はじめて花粉症になった方も多いかと思います。
 05年夏は前年ほど暑くなく、花粉の生産数は少ないと予想され過去の平均を下回りそうですが、厳寒の影響で大きな花芽となるため、油断できないという報告もあります。注意をして早めの受診をおすすめします。